2年生の教材に「文化を伝えるチンパンジー」(松沢哲郎)というのが新しく入った。この文章、書き下ろしとは書かれているが、下敷きになっているものはある。『おかあさんになったアイ』(松沢哲郎 講談社 2001)が、それである。教科書本文との比較は、稿を改めて書こうと思っているので、今日は、授業の報告。
一通り内容を理解したところで、疑問点を挙げてもらった。これは、それほど生徒たちの興味をひかないかもしれない、この文章を能動的に読むために、グループで疑問をつくるのがいいのでないかと思ったからだ。それまでも、表と文章の比較や文章の読み取りなどをグループでしてきたので、グループ学習には少しずつ慣れてきている。
本当は調べ学習までいけるといいのかも知れないけれども、内容も理科的であることだし、今回は私の方で調べて説明することにした。以下はその資料の一部。ネタ元はすべて上記の本である。生徒には一部を印刷して分けようと思っているのだけど、blogでその部分は出せないので、それ以外のところだけね。
○どうしてヨという名前なのか?
『おかあさんになったアイ』を読むと、愛知県犬山市の京都大学霊長類研究所に暮らすチンパンジーは、「アイ」「アユム」「ゴン」「アキラ」「レオ」「クロエ」「クレオ」「パル」「パン」などの名前が付けられていることが分かります。中でもアユムについては「 出産にいたるまで長くかかったので、まわりの人が、健やかに歩んでほしいという素朴な願いを込めて「アユム(歩)」と命名されました。」
と書かれています。
一方、ボッソウの野生チンパンジーには、「ニナ」「パマ」「ユンロ」「ジュル」という名前がつけられているようです。
ここからは想像ですが、ボッソウの野生チンパンジーには、アフリカ風の名前が付けられているのではないでしょうか。ちなみに、『森の隣人』によれば、グドールさんは、アフリカのゴンベのチンパンジーに「デイビット」「ゴライアス」「ジュビリー」などの名前をつけています。
○どうして石器でしか割らないのか?
石器使用の対象となっているのは、本文中にあるように「アブラヤシ」「クーラ」「パンダ」の三つです。この実について次のように書いてあります。
「パンダというのは、十キロくらいの重い大きな石でガンとたたかないと割れないほど、ひじょうに堅い殻をもっています。堅さでいうと、パンダがいちばん堅く、クーラ、アブラヤシの順になります。どうやら手とか高いところから落とすとかでは割れないようです。」
○コミュニティAは何を食べているのか?
これも『おかあさんになったアイ』に、ボッソウのチンパンジーの食べるものが書いてあります。アブラヤシの実の他にアオミドロという緑藻類をすくって食べたり、ヤシの木の随を食べたり、ハチのさなぎをほじくり出して食べたりしているそうです。他の地区では、アリつりをして食べるところもあるようですが、ボッソウ付近はアリ釣りはしないと書いてあります。コミュニティAが何を食べているかは、ずばりは書いてありません。しかし、ここから推理すると、、おそらく、ハチのさなぎやアオミドロ、そのほかを食べているのではないでしょうか。(チンパンジーそのものは雑食でなんでも食べるようです。)
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